先輩からのメッセージ

施設看護師でないとできない経験がある。忙しくても笑いながら働ける環境もある。

福井 織英(2014年入社)
看護学校卒業後、看護師として総合病院で働き、結婚を機に派遣スタイルで多様な病医院での看護師業務を5〜6年ほど経験。当法人には雰囲気の良さとライフスタイルに合っていることを理由に正式に職員として転職。現在に至る。

自分は「おばあちゃん子」だった。

正直な話、積極的に「看護師になりたい」と思っていたかというと、そうでもない気がします。高校は商業科だったのですが、ちょうど卒業する時期が就職難と言われていた時代でした。姉は憧れを持って看護師になった人だったのですが、ちょうどその頃「大変だけど、お給料はいいし結婚しなくても生活できる水準だ」なんて聞いたもので、それはいいかも!と思ったという(笑)。でも紆余曲折あって看護師になって、現在は特別養護老人ホームの施設看護師として働くことになったのは、ある種の運命のようなものを感じます。小さい頃に「おばあちゃん子」だった自分には、祖父母と同世代の入所者様と毎日接することになる今の仕事は「天職」なのかもしれません。

個人的には病院と施設の違いはあまり感じない。

「病院看護師と施設看護師はどう違う?」と、よく聞かれます。私自身は当法人へ入職するまで、デイサービスの経験はありましたが施設の経験はありませんでした。あくまで個人的な感想ですが、実際に働くとさほど大きな違いは感じません。バイタルも計るし、点滴もするし、採血して検査に出したりもする。違いを強いて挙げるなら、入所者様の病院への受診があることぐらいでしょうか。それも当法人の場合は提携先の病院があるので、連携がしっかり取れていて不安はありません。それに当法人は看護師の夜勤がなく、正職員の看護師には夜の時間帯で何かあった際に介護職員からの電話での問い合わせに対応する業務がある、というのも「違い」にはなるでしょうか。夜間対応はしていません。

当法人に来てご家族と深く関わるようになった。

病院勤務の頃は両親世代が患者様の大半を占めていましたが、当法人では祖父母の世代の入所者様がほとんど、というのは大きな「違い」かもしれません。病院の頃も当法人に来てからも「最期を看取る」という経験は数多くしてきましたが、当法人に来てからは入所様のご家族の方とも深く関わった上で経験する、ということが多くなった気がします。ご家族の方から入所者様がどんな生い立ちで生きてこられて、どういうことを好まれるか、最終的にはどうしたいか、などを細かくうかがうようになったのは、当法人に来てからです。たくさんの貴重な経験をさせていただくことで、自分の両親や親戚に同じような状況が訪れた時、どうすればいいか、どうしたいかを考える機会もいただけたように感じます。

愚痴を言っても笑い飛ばせる明るさがある。

当法人は特別養護老人ホームなので、状況によっては、看護師や介護職員が緊密に連携して、医師からの指示を迅速に仰いでいます。施設ならではの病院とは違った忙しさはありますが、ともに働く看護師の人たちはベテランの方々ばかりなので、わからないことがあったら何でも教えてくれますし、緊急な状況でもどっしりと構えて対応して下さるので、安心して働くことができています。愚痴が言いたくなるような時もありますが、「どこでもあるよね、そういうこと」と笑い飛ばしてくれる同僚のみなさんがいてくれるのがとてもありがたいし、働きやすさにもつながっているような気がします。明るい雰囲気の職場だと思いますよ。